4月の熊本大地震では5月19日現在1500回にも及ぶ震度1以上の余震が続いています。昨年は関東・東北豪雨、一昨年の広島土砂災害と毎年のように地震や豪雨、大雪、竜巻などの災害が多発しています。岩国でも平成26年には市内各地で大雨による土砂崩れや浸水が発災し、新港や平田では死亡者も出ています。また平成17年には台風14号により錦川流域で氾濫や洪水が起こり、錦帯橋の橋脚が一部流される被害を受けています。
日本列島は成り立ちや地理的にも地震や台風などの被害を受けることが多く、最近では加えて、異常気象の影響で思いも寄らぬ災害が多発しています。
私たちが、こういった災害から命を守るためには、行政の災害対策に頼るだけではなく、日頃から災害に対する心構えや知識と備えが重要となってきます。
岩国市のホームページなどで「大規模自然災害ではどのようなことが起きるのか」「その時どう対応したら良いのか」「災害に対する備えはきちんと出来ているか」をご確認頂ければと思います。今回は地震が起きた時の注意点を特集します。
地震による被害には、津波を除けば、建物倒壊、火災の発生、土砂崩れ、液状化現象などがあります。
○古いビルや家屋そのものが崩れ人が生き埋めになったり、瓦や外壁、窓ガラスが割れて落下し、怪我をする可能性があります。1階が崩れたり、耐震性に問題のある1階駐車場が崩れたりする事もあります。
○通話の集中や通信設備の被災などにより、電話やインターネットができなくなったりつながりにくくなります。
○都心部では建物が倒れて道路をふさぎ、又通れる道路に歩行者や自動車が集中し、大渋滞で避難が困難になることが予想されます。土砂崩れによっても道路が寸断されます。
○様々な理由で線路が寸断されたり、線路が無事な場合でも安全確認に時間がかかるなどの理由で、相当な時間電車が動かない場合があります。
○停電、ガス管の破損によるプロパンガスの停止や、水道の断水が起こり、復旧まで時間がかかる場合があります。
津波到達時間まで数分たらずです。揺れの大きさに関わらずいち早くその場から離れ、高台へ避難しましょう。
地震の揺れを感じた場合、あるいは緊急地震速報を見聞きした場合は、まずはあわてず身の安全を確保してください。
机やテーブルなど、その場で一番丈夫な物の下に身を伏せましょう。その時は、倒れてきそうなものを支えに行かないこと。
そして、落ち着いてテレビやラジオ、携帯電話やスマートフォンのワンセグやネット通信機能など、様々な手段を使って正確な情報の把握に努めましょう。
揺れがおさまったら、すばやく火の始末しましょう。ストーブの火、ガスの元栓、電気器具のスイッチ、コンセントなど。
家族の無事を確認しましょう。家族内で事前に決まり事を作っておくとよいでしょう。
(避難経路の確保)
建物が傾くと、窓やドアがゆがみ開かなくなることがあります。可能であれば、窓やドアを開けて出口を確保しておきましょう。
割れたガラスなどに注意、厚手のスリッパやスニーカーを履きましょう。
近所で家屋が倒壊して埋もれてる人はいないか、火災は起きていないか確認しましょう。
外へ出るときは屋根瓦やガラス、瓦・看板・ガラス・照明など落下物の危険はないか十分確認しましょう。
傾いた建物・石塀・ブロック塀・自動販売機など、倒壊のおそれのあるものには近寄らないようにしましょう。
建物の下を歩く場合は落ちてくるガラス片などが危険なので、カバンなどを持っている場合には、頭上にかかげ頭を守りましょう。
・住んでいる地域の避難場所を事前に調べ、広い道を歩いて安全にいける道筋や危険個所を確認しましょう。
・寝たきりの高齢者・障害者のいる家庭では、普段から隣近所や防災市民組織等と交流をもち、いざというときに避難の援助などをしてもらえるようにしましょう。
・家が無事で、地域に火災の危険がなければあわてて避難する必要はありません。 火の手や煙が近くに見えたり、きな臭いなどの危険を感じたときにはすぐに避難しましょう。
・山崩れ、崖崩れの危険性がある場所からは離れ、近寄らないようにしましょう。
・小さな子には声をかけ、安心感を与えるようにつとめましょう。
・道路のアスファルトがめくれたり、ひび割れしている場所には近寄らないようにしましょう。
・感電の恐れがあるので、たれさがっている電線に注意して触れないようしましょう。
・火災が起こっている場合、火災の風上へ避難しましょう。(煙対策にぬれたタオルなどで口にあてがう)
持ち出し袋は体力に合った大きさ、重さのものを用意し、両手が使えるようリュックなど背負える物に入れておきましょう。すぐに持ち出せる場所におくことも重要です。貴重品や医薬品、非常食、衣類など。食品の賞味期限、電池の残量は定期的にチェックします。備蓄品は家族が最低3日生活できる量を備えると良いでしょう。
家族会議を開き、災害が起きた時のあらゆることを想定して、家族がそれぞれ、どのように行動するか、避難場所や連絡方法、役割等をあらかじめ決めておきましょう。
地域や自治会、会社等で避難支援の組織を作りましょう。高齢者や身体の不自由な方、乳幼児など避難に支援のいる方を事前に把握し、連絡方法や、担当等を決めておきましょう。避難場所への誘導、非常炊き出しや、災害支給品の配布など避難訓練を定期的に行いましょう。
建物が建てられた年数や、構造などのチェック項目で自己診断し、多数の項目が当てはまったり、不安があるようであれば、専門家に耐震診断を依頼しましょう。岩国市には耐震診断や耐震改修助成制度があります。困った時には、建築住宅課にご相談下さい。
避難に時間がかかる人などのため、災害による危険が高まる前に、早めに開設する避難場所です。
高齢者や障害者など援護を必要とする人に適した設備があったり、近くに病院があったりする避難場所です。
糞尿のもれないケージ等に入っているペットのみ、ペット避難場所へ持ち込むことができます。
犬・猫以外の大型動物や危険動物の持ち込みは禁止です。
その他注意事項があります。利用する人はホームページ等でご確認下さい。
市街地の大火災、大地震や津波などが発生したとき、多くの人が避難のため集まることができる大きな空地がある避難場所です。
首相官邸 防災の手引き~いろんな災害を知って備えよう~ http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/jishin.html
岩国市 防災・危機管理より https://www.city.iwakuni.lg.jp/life/1/2/11/
地震情報サイト http://j-jis.com/bousai/